2001年6月7日にM3.7の地震が長崎県諫早市で発生した.その後,同地域で地震が50個以上発生しているが,ほとんどはM2.0以下の微小な地震である.震源の深さは9km〜12kmの範囲に分布している.
近年,この付近では1998年12月,2000年7月,そして今回まとまった地震活動が発生している.それぞれの地震活動の主な地震の発震機構解は横ずれ断層型と正断層型とあるが,いずれも張力軸(T軸)の向きはほぼ南北方向であり,この地域の広域応力場と対応している.深さ分布を見ると,震央分布同様,1998年12月 は1km〜5km,2000年7月では12km〜16km,そして今回は9km〜12kmと互いに異なる深さで発生していることが分かる.