６月の雲仙岳の火山活動は、落ち着いた状態が続きました。平成新山の形状や噴煙も前月と比べほとんど変化は見られませんでした。
７月に入ってからも、火山活動は落ち着いた状態が続いています。

６月の火山性地震、火山性微動、火砕流と思われる震動波形及び落石震動の発生回数は第１表のとおりです。

６月は火山性地震をＡ点で２回観測しました。これは、橘湾を震源とする比較的深い地震（Ａ型地震）と平成新山直下の比較的浅い地震（B型地震）でした。また、山体に最も近いＥ点では２回観測しました。７月に入ってからは、９日までに火山性地震は観測されていません｡

６月は火山性微動を13日に１回は観測しました。これは、４月12日以来で傾斜変動を伴わないものでした。また、Ｅ点では２回観測しました。
７月に入ってからは、９日までに火山性微動は観測されていません。

６月は落石震動は観測されませんでした。
７月に入ってからも、９日までに落石震動は観測されていません。

温泉観測

雲仙地獄、小浜温泉の現地観測を、６月８日に実施しました。
前回（４月11日）と比べて噴気、温度、ガス、ｐＨ、水位の観測値に大きな変化はありませんでした。

溶岩ドーム現地観測

６月19日に溶岩ドーム（平成新山）の現地観測を実施しました。
今回の観測で、最も高かった場所の地中温度は426度で、前回平成12年３月13日の観測では420度でした。

６月の遠望観測による噴煙の最高高度は100ｍで、噴煙量は依然として少ない状態が続きました。
なお、噴煙はすべて白色、少量でした。
７月に入ってからも９日までに噴煙量等に特に変化はありません。

６月は傾斜変動は観測されませんでした。
７月に入ってからも９日までに、傾斜変動は観測されていません。