平成10年9月10日10時00分
雲仙岳測候所発表
8月の雲仙岳の火山活動は,落ち着いた状態が続きました。この期間,平成新山の形状にはほとんど変化が見られず,火山性地震も少ない状態で推移しました。
9月に入ってからも,火山活動は落ち着いた状態が続いています。
8月の火山性地震,火山性微動,火砕流と思われる震動波形及び落石震動の発生回数は第1表のとおりです。
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A点 |
E点 |
A点 |
E点 |
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上旬 |
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中旬 |
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下旬 |
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月合計 |
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1(2) |
(1) 火山性地震
8月は火山性地震は観測されませんでした。
9月に入ってからは9日までに,橘湾を震源とする火山性地震(無感)を3回観測しました。
(2) 火山性微動
8月は火山性微動はありませんでした。
9月に入ってからは9日までに,A点では観測されませんでしたが,山体に最も近いE点では1回観測しました。
(3) 落石震動
8月の落石震動回数は1回でした。
9月に入ってからは9日までに,落石震動波形を3回観測しています。
8月18日に雲仙地獄,小浜温泉の現地観測を実施しました。噴気,温度, ガス,pH,水位いずれの観測地にも大きな変化はありませんでした。
(2) 溶岩ドーム現地観測
9月8日に溶岩ドーム(平成新山)の現地観測を実施しました。ドー ムの形状,噴煙等には大きな変化はありませんでした。恐竜の背中状隆起 部の西側付け根部分の最高温度は496℃(前回435℃ 5月20日)でした。
4 遠望観測
遠望カメラによる観測
8月の遠望観測による噴煙の最高高度は100mで,噴煙量は依然として少 ない状態が続いています。なお,すべて白色,少量の噴煙でした。
9月に入ってからも9日までに,噴煙量等に特に変化はありませんでした。
5 地殻変形観測
(1) 傾斜計による観測結果
8月は傾斜変動は観測していません。
9月に入ってからは9日までに,傾斜変動は観測していません。
(2) 光波測量観測結果
気象庁と通産省工業技術院地質調査所で行っている光波測量によると,普賢岳山体に付けた反射鏡との斜距離は南側の測線は,ほとんど変化はありませんでした。
6 土石流
8月は土石流と思われる震動波形は観測していません。
9月に入ってから9日までは,土石流と思われる震動波形は観測していません。
7 火山情報の発表状況
8月10日の定期火山情報以降,火山情報の発表はありませんでした。