平成10年８月10日10時00分
雲仙岳測候所発表
７月の雲仙岳の火山活動は，落ち着いた状態が続きました。この期間，平成新山の形状にはほとんど変化が見られず，火山性地震も少ない状態で推移しました。
８月に入ってからも，火山活動は落ち着いた状態が続いています。
７月の火山性地震，火山性微動，火砕流と思われる震動波形及び落石震動の発生回数は第１表のとおりです。
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Ａ点 |
Ｅ点 |
Ａ点 |
Ｅ点 |
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上旬 |
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1(1) |
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0(0) |
2(0) |
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中旬 |
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4(2) |
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0(0) |
0(0) |
0(13) |
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下旬 |
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0(11) |
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月合計 |
0(0) |
5(3) |
0(0) |
0(0) |
0(0) |
2(24) |
(1) 火山性地震
７月はＡ点で観測された火山性地震はありませんでしたが，山体に最も近いＥ点では５回観測しました。
８月に入ってからは９日までに，火山性地震は観測していません。
(2) 火山性微動
７月は火山性微動はありませんでした。
８月に入ってからも９日までに，火山性微動は観測していません。
(3) 落石震動
７月の落石震動回数は２回でした。
８月に入ってからは９日までに，落石震動波形は観測していません。
７月は温泉観測及びドーム観測は実施しませんでした。
４ 遠望観測
遠望カメラによる観測
７月の遠望観測による噴煙の最高高度は50ｍで，噴煙量は依然として少
ない状態が続いています。なお，すべて白色，少量の噴煙でした。
８月に入ってからも９日までに，噴煙量等に特に変化はありませんでした。
５ 地殻変形観測
(1) 傾斜計による観測結果
７月は傾斜変動は観測していません。
８月に入ってからは９日までに，傾斜変動は観測していません。
(2) 光波測量観測結果
気象庁と通産省工業技術院地質調査所で行っている光波測量によると，普賢岳山体に付けた反射鏡との斜距離は南側の測線は，ほとんど変化はありませんでした。
九州大学との共同観測による，平成新山西側隆起部南東側に設置している反射鏡（Ｄ２）と仁田峠第２展望台観測定点（Ｔ６）の斜距離変化は第１図のとおりです。観測開始以来1173日間に1723mm縮んでいます。これは溶岩ドームが収縮，自重沈下していることによるものです。
第１図 平成新山までの斜距離変化（1995/5/8-98/7/24:T6(仁田峠第２展望台)-D2）
６ 土石流
７月は土石流と思われる震動波形は観測していません。
８月に入ってから９日までは，土石流と思われる震動波形は観測していません。
７ 火山情報の発表状況
７月10日の定期火山情報以降，火山情報の発表はありませんでした。