第1図 平成新山までの斜距離変化(1995/5/8-97/2/21:T6(仁田峠第２展望所)-D2)
１ 概 況
２ 震 動 観 測
２月の火山性地震・火山性微動・火砕流と思われる震動波形の発生回数は第１表のとおりです。
| 火山性地震 | 火山性微動 | 火砕流波形 | |
|---|---|---|---|
| 上旬 | ３（５） | ０（０） | ０（０） |
| 中旬 | ３（２） | ０（０） | ０（０） |
| 下旬 | ７（６） | ５（１） | ０（０） |
| 月合計 | 13（13） | ５（１） | ０（０） |
３ 現地観測
(1)温泉観測
２月は２４日に雲仙地獄，２７日に小浜温泉の現地観測を実施しましたが大きな変化はありませんでした。小浜町山領において井戸の水位観測を実施しましたが,井戸の深さは９．０５ｍで特に変化はありませんでした。
４ 遠 望 観 測
２月の遠望観測による噴煙の最高高度は１００ｍで,噴煙量は依然少ない状態が続いています。２６日１５時５分に溶岩の崩落による灰褐色の高さ５０ｍの噴煙を観測したほかは，すべて白色，少量の噴煙でした。
５ 地殻変形観測
(1)傾斜計による観測結果
２月は傾斜変動は観測されていません。
３月に入ってからも９日までに傾斜変動は観測されていません。
(2)光波測量観測結果
気象庁と通産省工業技術院地質調査所で行っている光波測量によると，普賢岳山体に付けた反射鏡との斜距離は北側及び南側の測線ともに，ほとんど変化はありませんでした。
一方，九州大学との共同観測による，平成新山西側隆起部南東側に設置している反射鏡（Ｄ２）と仁田峠第２展望所観測定点（Ｔ６）の斜距離変化は第１図のとおりで６５５日間に１１４２ｍｍ縮んでいます。これは溶岩ドームが収縮・自重沈下していることによるものです。
６ 土 石 流
２月は土石流と思われる震動波形は観測されていません。３月は９日までに土石流と思われる震動波形は観測されていません。
７ 火山情報の発表状況
２月１１日以降，火山情報の発表はありませんでした。