1 概 況
2 震 動 観 測
10月の火山性地震・火山性微動・火砕流と思われる震動波形の発生回数は第1表のとおりです。
火山性地震 | 火山性微動 | 火砕流波形 | |
---|---|---|---|
上旬 | 0(21) | 0(4) | 0(0) |
中旬 | 2(4) | 0(1) | 0(0) |
下旬 | 2(4) | 0(1) | 0(0) |
月合計 | 4(29) | 0(6) | 0(0) |
3 現地観測
温泉観測
10月23日に雲仙地獄,小浜温泉の現地観測を実施しました。7月と8月の観測で検出されていた雲仙,大叫喚地獄の亜硫酸ガスは,今回38ppm検出されました(9月は検出されず)。小浜町山領において井戸の水位観測を実施しましたが,井戸の深さは7.1mで特に変化はありませんでした。
4 遠 望 観 測
10月の遠望観測による噴煙の最高高度は200mで,噴煙量は依然少ない状態が続いています。観測できた日の噴煙は全て白色,少量でドーム頂上付近からのものでした。
5 地殻変形観測
(1)傾斜計による観測結果
10月は傾斜変動は観測されていません。
11月に入ってからも10日までは傾斜変動は観測されていません。
(2) 光波測量観測
気象庁と通産省工業技術院地質調査所で行っている光波測量によると,普賢岳山体に付けた反射鏡との斜距離は北側及び南側の測線ともに,ほとんど変化はありませんでした。
一方,九州大学との共同観測による,平成新山西側隆起部北西側に設 置している反射鏡(D1)と礫石原観測定点(T5)の斜距離変化は第 2図のとおりで553日間に792mm縮んでいます。これは溶岩ドームが収縮・自重沈下していることによるものです。
6 土 石 流
10月は土石流と思われる震動波形は観測されていません。11月は10日までに土石流と思われる震動波形は観測されていません。
7 火山情報の発表状況
10月12日以降,火山情報の発表はありませんでした。