1 概 況
2 震 動 観 測
7月の火山性地震・火山性微動・火砕流と思われる震動波形の発生回数は第1表のとおりです。
火山性地震 | 火山性微動 | 火砕流波形 | |
---|---|---|---|
上旬 | 3(7) | 4(2) | 0(0) |
中旬 | 7(3) | 0(10) | 0(0) |
下旬 | 4(7) | 0(2) | 0(0) |
月合計 | 14(17) | 4(14) | 0(0) |
3 現地観測
(1) 溶岩ドーム観測
7月30日に平成新山ドーム現地観測を実施しました。第1図の図示した測定点の中での最高温度は溶岩ドーム北西部406℃でした。恐竜の背中状隆起部の南西側付け根部分で391℃、北東側付け根部分で292℃、南側で200℃でした。
4 遠 望 観 測
7月の遠望観測による噴煙の最高高度は200mで,噴煙量は依然少ない状態が続いています。観測できた日の噴煙は全て白色,少量でドーム頂上付近からのものでした。
5 地殻変形観測
(1)傾斜計による観測結果
7月は傾斜変動は観測されていません。
8月に入ってからも11日までは傾斜変動は観測されていません。
(2) セオドライト(経緯儀)観測による平成新山観測結果
この期間のセオドライト(経緯儀)を用いた観測による,平成新山の状況は第2図のとおりで,平成新山の形状に大きな変化はありません。
6 土 石 流
7月1日から8月11日の期間,梅雨期及び台風の降雨により,火山堆積物による土石流の震動波形をC点(岩床山)の地震計で4回観測しました(第2表)。長崎県映像ネットワークの配信映像により,水無川での土石流の発生を確認しました。これら一連の土石流のため,国道57号線が通行止めとなりました。また,中尾川水系でもほぼ同じ頃に土石流が発生し,島原市千本木付近で県道58号線が土砂に覆われ通行止めになりました。(道路被害は長崎県島原振興局道路課による)
通番 (本年) | 震動波形観測時間 (雲仙岳測候所C点(岩床山) | 降水量(雲仙岳測候所) | |
---|---|---|---|
1時間最大 | 10分最大 | ||
6 | 7月3日12時49分〜13時42分 | 74.0mm | 25.0mm |
7 | 7月5日06時18分〜06時53分 | 56.5mm | 19.5mm |
8 | 7月6日22時51分〜23時19分 | 43.5mm | 13.5mm |
9 | 7月19日03時23分〜03時51分 | 27.5mm | 6.0mm |
7 火山情報の発表状況
7月11日以降,火山情報の発表はありませんでした。